癌に効くという北投石の岩盤浴 体験!

岩盤浴行きの無料送迎バスは、1日6本出ている。

15:30のバスに乗ろうと思い、まだ時間があったので、館内にある「健康相談所」に、一応相談に行ってみる。

ここでは、自分の病気・体調に合わせた入浴方法などをアドバイスしてくれる。
もちろん無料。
血液検査も行っている。(これは有料)結果が出るまで2週間位かかるらしいけど。

看護師の男性が在中していた。

そして、自分の症状を話す。

玉川温泉は、酸が日本一強い温泉で、入っていると肌がピリピリしてきます。最初は、源泉50%のお湯に入り体を慣らし、大丈夫そうだったら、100%のお湯に入ってください」

ひょえ~~、そんなに強いんだ~とちょっとびびりながら、
「どうなったら、合わないって事なんですか?」と尋ねる。
赤いブツブツが出てくる場合もあるけれど、
それが後々かゆくなければ大丈夫らしい。
入り方も自由で、体調に合わせて無理ない形で入るように言われる。
岩盤浴は、45~60分位にしておく方が良いとの事。

「とにかく、暖める事がいいですから」と言われる。

バスの時間もあるし、お風呂の前に、とりあえず岩盤浴へ行く。
売店でゴザ(¥1,700)を購入し、バスに乗る。

バスの中での会話は、やはり病気のこと一色。
おじさんは今年の8月に癌が分かり、ここをすぐ予約したらしい。
「次の検査までに、岩盤浴効果でどうにか良くしたいんだ」と話していた。

10分程で、岩盤浴へ到着。
地獄谷と呼ばれる一帯の石畳の道を進んでいくと、色んな人とすれ違う。
ほとんどが年配の方だった。
すれ違う度に、私の顔をみんなが見る。
「若いのに、可愛そうに…」って思われてるんだろうなぁ。

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途中に、お湯が噴出している「大噴」がある。
日本一の強酸性の温水が大量(毎分8,400リットルほど)に湧き出していて、
塩酸を主成分としていて、下流では、「玉川毒水」と呼ばれる程らしい。

ボコボコすごい音を上げながら、湯気が立ち上り、硫黄の臭いが漂っている。
それが良いらしく、既にここで座っている人も多くいた。

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更に進み、いよいよ岩盤!
この山全部が、北投石なんだ~、放射線を出してるんだ~とキョロキョロすると、
多くの人がみんな思い思いの場所で、ゴザを敷いて、横になっている。
すごく不思議が異様な光景だった。

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着替える場所はとくになく、掘っ立て小屋が3棟、露天風呂が一つあるだけ。
小屋をのぞいてみると、既に満員御礼。
でもここは何となく常連さん用だよな、と思い、その上のわりと平らな場所に決めた。

早速ゴザを敷き、横になってみる。
そう、ここでやる事は、ゴザを敷いて、ただ横になるだけ。
思った程は熱くなく、心地良い暖かさだった。
「下着だけになって、毛布をかける」なんて説明もあったけど、
さすがにねぇ、と思い、Tシャツを着たまま横になる。

ちなみに、裸の方達もたくさんいました。

そして、ここでの会話も全て癌の事。

「あなたはどこ?」
「私は、子宮。8回もやったわよ」
「あら、私は肺。9回目よ」

おばさん同士の会話も、癌が大前提で会話が進んでいる。
8回、9回、とは抗がん剤の事。

でも、とにかくみんな元気で、明るい。
声だけ聞いてると健康そのものなんだけど、抗がん剤の副作用で髪がなかったりしている。
予想以上に癌の人が多く、みんな死ぬ気で来ていて、治そうとしている。
私なんかがこの場所を使ってしまっていいのかなぁとも思ってしまう程。
若いのは見事に私だけで、場違いな感じもしたけれど、治したいのは一緒!
長期間滞在し、岩盤浴を毎日何度もし、
そして、チェックアウトする時に、次回の予約をして帰り、検査を受ける、というパターンらしい。

というのも、多くの人が良くなっていて、
とくに肺系の人は良くなっている人が多いらしい。
「酸素呼吸器つけて来ていた人が、それが取れて帰っていったよ」
なんて事も聞いた。

もう何度も何度も訪れている人達ばかりなので、ここはあらゆる情報が溢れている場所だと思った。

という事で、第一回目は、1時間程横になってました。
前面、背面、側面、それぞれ25分程ずつ。
汗は思った程出なく、着替える必要もない程度で、暖かくとても気持ちが良かった。

あっと言う間にバスの時間が来て、戻る事にする。