ひかりのあめふる島、屋久島

旅の思い出。


憧れの地、屋久島へ行く。
その内2泊は、屋久島の近くでありながら、全く異なる表情を持つと言われる種子島へ、
宇宙センターを見に行く予定。

屋久島へ行きたいと思う最初のキッカケは、
単純ながら宮崎駿監督の「もののけ姫」の映画を観た事。
この映画に描かれている森は本当に美しくて、緑は奥深く、水は澄んでいて、
想像を超えた観た事もない静かな自然があった。
これはアニメであり、想像の世界の中のものだと思ったのに、
これにはモデルがあるのを後から知った。
それが、屋久島だった。

まるで手付かずの美しい緑と水が、日本の屋久島にあるという事を知り、
必ずいつか行こうと思っていた。

更に、その後行く事を決心させたのが、
田口ランディさん著の「ひかりのあめふるしま 屋久島」という本。

自然や、魚の生態系も知る事が出来て、屋久島を知るだけでなく、とても興味深い1冊。
そして、ランディさんから見た屋久島は、とても美しく、楽しく、「何かがある」と感じさせてくれ、
トリップ感が最高だった。

仕事をしている時、帰宅しても、なかなか切り替えが出来ない日々が続いた時は、
お風呂の中でいつもこの本を読み、屋久島にトリップしていた。
本の中で、ランディさんが森と海のガイドを頼んでいる、
屋久島野外活動総合センター(YNAC)は、日帰り縄文杉のツアーを行っていない。
屋久島といえば、縄文杉だと思っていたのだが、
縄文杉はただの年寄りの杉であり、往復10時間かけて行かなくても、
屋久島には縄文杉以外に見るべき自然がたくさんあるという。

そして、ただ目的の場所にガイドするだけでなく、
そこに行くまでの知らなければ見過ごしてしまう自然を、きちんとガイドしてくれる。
目線を変えてくれる。
知らなければ、きっとただの木であり、苔であり、緑であるだろう自然を、
目に入らない生き物を、ガイドしてくれる。

屋久島に旅行する時は、絶対このツアーに頼もうと思っていた。
そして、念願が叶い、山と川の3日間ツアーをお願いする事になった。

旅行に行く間、1日は山に入ってはいけない日があるらしい。

以下、YNACから。

これは全国的に林業従事者に広く伝わるお祭りで、
旧暦の1月、5月、9月の16日に年三回行われます。
この日は山に入ってはいけない日とされています。
屋久島でも山の神祭りはかつて厳粛に行われていました。
この日は、山の神様が山の木を数える日で、
山に入っていると神様に数えられてしまい、木になってしまうと言うのである。
林業従事者は朝、禊ぎをし、山の神様の神社にお参りをした後、
親方の家に集まり、日ごろ山から恩恵を受けていることに感謝し、飲み明かすのである。
ところが、屋久島ではこの日は、漁業関係者や一般庶民も山の神祭りをしたそうである。
水の神様を参ったりしたそうである。
我々YNACは、やはり日ごろ自然の恩恵を受けているので、
年三回山の神祭りは定休日とし、今日は社員全員で山の神祭りを祝いました。
気持ちの問題かもしれないが、こんな自然とのつき合い方もあるのではないかと思うのである。

 

なんだか、いいなぁ、と思う。
こういった考え方、神様の存在を感じ感謝することを、行っているツアーも珍しい気がする。
そういった特別な日に、屋久島にいられる事もなんだか縁で、素敵だな~と思う。

バリ島にしろ、屋久島にしろ、私が惹かれるポイントは、この「神様」かもしれない。

バリ島には、山と海にそれぞれ神がいて、
それは、善と悪とにされているらしい。
霊感が全くない私だけど、バリ島では神様の存在を濃く感じる。

屋久島も、そういったイメージでいる。
神様に触れる感じ。
自然の中で、自然に触れる事は、神様に触れるのと近いのかも知れない。

年間400日雨が降ると言われる程、雨が多い場所。
そこで、このどんよりしている醜い心を洗いたい気分。
体も浄化したい気分。
全部洗い流したい気分。

もうすぐもうすぐ、「シシガミの森」に出会えます。
自分の体調不良が続いているのは、
屋久島の神様に呼んでもらえてないって事なのかもだけど、絶対行ってやる~!!